【2018年度】四條北斗ゼミ加古川刑務所施設見学

経営学部四條北斗ゼミ加古川刑務所施設見学

2019年2月15日の午後に,兵庫県加古川市にある加古川刑務所の施設見学会を実施しました。加古川刑務所は,男子受刑者(主に初犯)を収容する一般区,女子受刑者を収容する女区,そして交通事犯の受刑者を収容する開放区の3つの区が一か所にまとめられている珍しい刑務所です。当日は,刑事施設の概要説明を受けた後,施設内を見学し,質疑応答を行いました。
 ゼミ生たちは,初めて刑事施設の中に入り,実際に受刑者の生活する舎房や受刑者が作業を行っている工場などを見ながら,教室の授業では得難い体験ができたようです。質疑応答も,参加したゼミ生のほぼ全員からいくつも質問が出され,予定時間を大幅に超えてしまいましたが,刑務官の方から一つ一つ丁寧に回答をいただき,学びを深めることができました。対応してくださった刑務官の方からも「大阪経済大学,見直したな。」と仰っていただきました。普段はあまり外部との接触の機会がないゼミですが,疑問や質問を投げかけ,意見交換をすることのできる良い機会にもなりました。
 充実の施設見学の後,無事に出所したゼミ生たちと,対応してくださった刑務官の方の話を振り返りながら,受刑者の社会復帰や刑事施設の在り方などについて語らいました(美味しい飲み物や食べ物を添えて)。

経営学部ビジネス法学科
刑事法ゼミ・四條北斗

※ 以下,参加したゼミ生の感想の一部抜粋
(フルバージョンはビジネス法学科ジャーナルに掲載予定)。

○3回生T.Mくん
刑務所と言えば悪いイメージしかありませんでしたが,見学し,刑務官のお話を聞くと自分の視野が狭い事に気付きました。一般区ではかなり集中力が必要な大型機械を使って抜く手も見せない受刑者の真剣な作業を見ました。女子収容区ではかなり高齢な受刑者が作業を行っており衝撃を受けました。刑務官が「社会に戻った時,人間関係の構築ができるスキルを養うことが必要」と指摘していた事は一番印象的でした。今回の見学で我々は,刑務所の実情を知る事の大切さと,社会への復帰という更生の終結部分まで見届ける必要があると感じました。

○3回生M.Yさん
加古川刑務所を見学させて頂いた感想ですが,私の想像より自由度が高く感じました。特に交通事犯が入っている開放区では,受刑者の方がある程度の区域を1人で歩けるようにされていたり,面会が監視無しで行えるなど,名前の通りとても開放的だと印象受けました。また,加古川刑務所の刑務官の方々にお話を伺い,受刑者と1番近く,毎日接されているからこその考えや,受刑者1人1人に合わせた更生方法,受刑者の方々に更生して欲しいという思いが伝わってきた,とても有意義な見学だったと思います。

○2回生K.Iくん
今回加古川刑務所を見学してみて,独特の雰囲気と空気,そして緊張感がありました。刑務所内では,決められた労働をし,規則正しい生活を送りながら集団生活を行っているというイメージしかありませんでしたが,実際には,これらのことだけではなく,施設内では矯正指導というものがあり,その中には,受刑者同士がお互いの意見や考え方をグループワークという形で行っていることを知りました。そうすることで,受刑者の人達が社会に復帰して適応するために自分たちの罪の再認識をすることが出来るようになると聞きました。一般的に知られていないお話を聞くことができて,とても良い経験になったと思います。