【2021年度】髙井逸史ゼミ 商店街の銭湯で「かんたんスマホ講座」を開催

高齢者のデジタル格差を解消し、社会的孤立を防げ!

2021年12月、髙井ゼミ2年生が、高齢者のデジタル格差解消とコロナの影響を受けた地元商店街の応援を目的に、「かんたんスマホ教室」を小松商店街の銭湯「ゆーとも小松」(大阪市東淀川区)で開催しました。
 
コロナ禍で高齢者のコミュニケーションが減少。
フレイルなど心身への影響が懸念。
ガラケーのサービス終了を前に、デジタル格差を解消して高齢者の社会的孤立を防ぐことが急務。
コロナ禍で高齢者の「外出頻度」や「対人コミュニケーション」が減少しています。高井逸史教授が実施した調査によると、緊急事態宣言による地域活動の減少は、転倒不安や物忘れの増加などフレイル(虚弱)へつながっており高齢者の心身への影響が懸念されています。
東淀川区と連携して健康寿命を延ばすまちづくりを目指し認知症予防体操の出張指導等を行ってきた高井ゼミでは、コロナ禍で高齢者のデジタルリテラシー向上がフレイル予防や安否確認につながると考え、高齢者向け「LINE講座」を行ってきました。このような中、2022年3月末から数年以内に携帯電話会社の3G回線を使用するガラケーのサービス停止が発表され、スマートフォンが使えない高齢者のデジタル格差を解消し社会的孤立が防ぐことが急務と考えて「かんたんスマホ教室」を実施することになりました。
 

高齢者の''居場所''だった商店街。
コロナの影響を受けたまちの銭湯でスマホ教室。
スマホ教室を開催する小松商店街の「ゆーとも小松」は、昭和5年創業の老舗銭湯です。商店街では昔ながらの個人商店が年々閉店していくなか、八百屋・豆腐屋・同銭湯の3店の個人商店が残っており高齢者の方々の憩いの場となっていました。
しかしコロナ感染拡大は、対面でのコミュニケーションを大切にしてきたこれらの店や銭湯にも影響を与えました。かねてからゼミ活動の中で健康づくりを通じて小松商店街の活性化の取組を計画してきた学生たちは、気軽に立ち寄れる銭湯を活用して、高齢者のデジタルリテラシー向上とコロナ禍で影響を受けた商店街の応援ができないかと考えました。
 
学生がマンツーマンでビデオ通話や、写真・動画撮影、
QRコードやYouTubeの使い方など指導。
高井ゼミ2年生が講師となり高齢者に対してマンツ―マンで指導。学生が作成したLINEマニュアルを活用して、ビデオ通話や、写真・動画撮影、QRコードの読み取り方やYouTubeの活用方法などを教えました。受講した高齢者の方からは、「スマホの何がわからないのかすらわからなかったが、学生さんが丁寧に聞いてくれて教えてくれたから助かった」、「今までメールや電話はできたが、写真を送る方法などがわからず困っていた。これからは家族に写真を送るなど挑戦していこうと思う」などの声が聞かれました。