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[実施報告]大経大Scratchプログラミング教室

2019年12月18日(水)

文系学生が指導する、プログラミング思考を身に着ける「国語のプログラミング」

2020年度から⼩学校でプログラミング教育必修化がスタートします。情報社会学部・中村健⼆教授と⽶川雅士准教授は、2017年から地域の⼩学校でプログラミング教室を⾏いながら、「プログラミング教育の⽀援ツール開発と教育提⾔」に関する共同研究を進めています。この⼀環で、12⽉14⽇(⼟)C館52教室にて、プログラミング教室を開催しました。

「プログラミング教育=プログラムを書くことを教えるという理系」のイメージで捉えられがちですが、大経大Scratchプログラミング教室は、プログラミングを論理的思考力を育てるツールとして捉え、文系の学生が講師を務める点が特徴です。
小学3~6年生の30名の参加者と見学する保護者で満室になった教室で講師を務めたのは、情報社会学部中村ゼミ4年の重本明香里さんと藤内侑歩さんの2名。また、3年の菊池敦之さん、小檜山真也さん、曲尺真之介さん3名がアシスタントとして指導に当たりました。

マウスの動かし方といった基本的なパソコン操作と、プログラミングツールであるScratchの使い方を学んだ後、物語「おおきなかぶ」のアニメーション制作へ。登場人物や景色、登場する順番、動きなどを確認しながら、作業を進めていきます。参加者は試行錯誤しながらも、登場人物がプログラム通りの動きをすると歓声をあげたり、子供同士で教え合う姿も見られました。
制作の山場は、物語と同じ「かぶが抜ける場面」。抜ける瞬間のカブと⼈の動きのタイミング調整に参加者たちは苦戦している様子でした。

参加者からは、カブを抜くことができてうれしかった(参加児童)、どうすれば思いどおりの動きになるのかと考えながら操作するので、考える⼒がつくのかなと思いました(保護者)といった声が聞かれました。

指導にあたった学生の声

■重本明香里さん(4年)
私たちが初めてScratchを使った時に、「こんなに難しいことを小学生の子にうまく教えることが出来るのか?」と思い、プログラミング教室が始まるまで不安でいっぱいでした。子供たちに分かりやすく教えることの難しさの壁にぶつかったりもしましたが、いざ始まってみると、子供たちが楽しそうにScratchを動かしているのを見て、安心しました。今回の教室が子供たちの良い経験になっていれば嬉しいです。

■藤内侑歩さん(4年)
今回は過去最多で30名の小学生に参加していただき、教育の難しさを改めて感じました。児童全員が理解できるような分かりやすい講義・テキスト作成は難しく、思うように教えることができなかった部分もありましたが、児童たちが積極的に質問してくれたり、児童同士で教え合いをしてくれたので助かりました。また、プログラミング=難しいというイメージを持つことを懸念していましたが、楽しかったと言ってもらえてよかったです。

■菊池敦之さん(3年)
だいけいだい教室を通して、人に教える大変さや難しさを改めて実感しました。子供の中には手を挙げられない子がいたので、その子に自分から声をかけてわかってもらえた時に、達成感を感じるとともに、教えてよかったと思いました。

■小檜山真也さん(3年)
今回の活動を通して、教えることの楽しさを強く実感しました。ただ単に教えるだけではなかなか伝わらない時も、言葉遣いやジェスチャーを工夫することで理解してもらえたので、教える側としての楽しさを感じることができました。

■曲尺真之介さん(3年)
参加者のうち、多くの児童が既にプログラミング経験があるということに驚きました。また、はじめのうちはパソコンの使い方もよくわからなかった子が授業の最後にはプログラミングができるようになっていて、子供の適応力と吸収力にとても驚かされました。授業は僕自身もとても楽しむことができる内容でした。