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[実施報告]経営学部 オンライン海外実務研修

2020年12月27日(日)

海外で働く日本人とオンラインでつながる

 海外実務研修は2012年からスタートした経営学部のプログラム。これまでタイやベトナムといった東南アジアの国々での日系企業の工場見学や現地の大学との交流を通じて、学生の学びにグローバルや異文化の視点を取り入れてきました。

 海外渡航が困難になった今年は、学生たちに海外で活躍する日本人や日系企業で働く人と交流する機会はぜひとも設けたい、また、企業がコロナ禍にどう対応したかという時事的な話題を海外で働く人から直接聞くことで、普段の大学での学びに対する意識を高めてもらいたい、そんな担当教員の思いからオンラインプログラム形式で実施しました。
 
オンラインプログラムは以下のとおり。4つのテーマを2日に分けて行いました。
 ■12月5日(土)
  ①シンガポール:オンラインJTBシンガポール支店訪問
  ②タイ:Atolas Co.,ltd 代表 廣瀬達也氏によるタイでのコーヒー・カフェ経営
 ■12月12日(土)
  ③オーストラリア:海外で活躍する船越先生によるキャリアアップセミナー
  ④オーストラリア:日本語教師寺戸先生による教育セミナー

 ②のプログラムでは、「タイでのコーヒー・カフェ経営」をテーマとして、Y’EST WORKS coffee roastery(エストワークス コーヒー ロースタリー)代表で焙煎士の廣瀬達也氏による講演が行われました。大阪でコーヒーショップを経営していた廣瀬氏はタイでコーヒー農園を訪れたことがきっかけで海外での起業を決意し、家族とともにタイに移住。現在、首都バンコクで経営するカフェはコーヒー豆の種類だけではなく、焙煎の度合いまで選択して自分の好きなコーヒーを飲むことができる珍しいスタイルで、現地メディアからの注目を集めています。

 講演では、海外での起業において苦労した点や、経営・文化の違いで工夫すべき点などに触れ、特に経営学を学ぶ学生に伝えたいこととして、①まずは行動に移してみること、②ビジネスにおいて最も重要なのは「ヒト」であること、③「情熱」は人を突き動かすということを挙げておられました。

 講演後の質疑応答では、学生から「タイ人の従業員にどのように教育されていますか?」「自身の知名度を上げたり人の繋がりを広げるために、どのようにされていましたか」「仕組みを真似してくる店は出てきましたか」など多くの質問が寄せられ、廣瀬氏は一つひとつ丁寧に回答されていました。

 本研修を企画した稲岡先生は「自宅にいながら参加できるというオンラインのよさを活用して、セミナーは複数回設け内容も多様なものにしたいと考えました。特に、学生たちが普段の授業ではなかなか触れることもないだろうテーマも取り入れることを心がけました」と話し、受講した学生からは「社会人学生からみても内容が充実していて驚きました。特に、自分で道を切り開いていった方々の話は刺激になりました」「どの講師も自分の生き方を大事にしており、私が今後の人生を充実させるための参考になりました」といった感想が聞かれました。