【授賞理由】
一点目に、教育活動においては、ゼミ活動の中で、事業計画の立案から販売・振り返りまでのPDCAサイクルを一連の流れとして学ぶ創業体験を実践することによって、直面する具体的な課題を解決しつつ学びを深める教育手法の開発を行い教育効果を高めてきた。2021年度からはこれを発展させ、10か所以上の福祉事業所と連携して、これらの事業所が製造する商品を販売する「福学地域連携プロジェクト」を実践している。
二点目に、研究活動においては、管理会計分野の中でもマネジメント・コントロール・システムに関する研究に取り組み、近年はその成果を学術誌だけでなく、書籍や商業誌など広く社会に還元する努力を行っている。また外部資金獲得においても、2018年度には科研費・基盤研究Cを、2021年度には科研費・基盤研究Bを、いずれも研究者代表として獲得している。
三点目に、上で紹介した教育活動の取り組みは、地域貢献にもつながるものである。「福学地域連携プロジェクト」で連携する福祉事業所はすべて本学通学圏内の事業所(うち5つは東淀川区内)であり、福祉事業所の収益のさらなる安定のため、学内に中小企業や地域のニーズと事業所のもつ能力を結びつけるビジネス・マッチングのプラットフォームをつくることを目指す取り組みは大いに評価したい。
以 上