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【実施報告】大阪経済大学 創立90周年記念「TEDxOUE」

2022年11月08日(火)

大阪経済大学から世界中の人へ「HOPE=希望」を発信

大阪経済大学では、アメリカ発祥の非営利団体「TED」が展開する「TEDx」というプレゼンテーションイベントを学生が企画・運営し、創立90周年の記念日である2022年9月30日に「TEDxOUE※」として開催。多方面で活躍する卒業生と、在学生、教職員の5名が登壇し、自らの体験に基づくスピーチを行いました。
※OUE=Osaka University of Economics
 
大阪経済大学初。TEDからライセンス認証を受けたプレゼンテーションイベント
「TED(Technology Entertainment Design)」は、1984年アメリカで発足した、幅広い分野の専門家による講演会を主催する非営利団体です。「よいアイデアを広めよう」を理念とし、スピーカーは自らの人生や体験、主張を18分で講演します。世界を代表する専門家や実業家などが登壇する一方で、独自の主張を持つ一般のスピーカーが登壇することでも知られています。「TEDx(テデックス)」は、このTEDの精神に基づいて世界各地で開催される独自プログラムです。開催するにあたってはTED本部からライセンス認証を受ける必要があり、そのためにはTEDの精神を尊重し、ルールに従った運営が求められるほか、英語で開催の意図や思いを申請書にまとめなければいけません。
 
この難関に挑んだのが大阪経済大学の学生有志メンバーです。代表を務めた時本有梨さん(本学経営学部4年)が「大阪経済大学でTEDxを開催したい」と一念発起。副代表の山口泰斗さん(本学経営学部4年)に声をかけてメンバーを募り、開催を実現しました。
 

「TEDxOUE」で代表を務めた時本有梨さん。

イベント当日は、まず時本さんが登壇。「大阪経済大学から世界中に向けてアイデアを発信したいと思い、『TEDxOUE』の開催を決意しました。ライセンス認証の申請は本当に大変でした。提出した申請書がNGとなって返却されたのが5月。楽しいゴールデンウイークをすべて申請書作成に費やして熟考し、推敲を重ねました。『大学に入学したけれど目標がみつからない』『やりたいことがある、話したい、伝えたいことあるけれど恥ずかしい』。そんな一人ひとりの“HOPE”を5名のスピーカーと共有し、大きな糧となることを願っています」と、今日を迎えるまでの苦労と、本取り組みの目的を語りました。
 
今回、登壇するスピーカーの選考、依頼も時本さんたちメンバーによるものです。「HOPE」というテーマと、メンバーの志を受け止めて登壇した5名のプレゼンテーションを紹介します。
 
 
【Speaker1】
金井善哲氏 元・米プロバスケットボール選手(本学経済学部卒業生)
 
「イケるやろの精神!」
 
大学卒業後、アメリカプロバスケットボールリーグNBAにチャレンジするため、ニューヨークに渡りました。所持金はわずか。英語もまったくわかりません。ただ、直感的・楽観的・イケるやろの精神で、ストリートバスケットボールの大会に出場、プロバスケットボールの独立リーグへの参戦などを実現しました。どんなチーム、試合でも勝ちにこだわってハードワークし、ベストを尽くしていたことが認められ、NBAのスキル・トレーナーや元NBA選手からコーチングを学ぶ機会も得られました。20代は無謀なチャレンジをする時。つねに120%全力で挑んでいると必ずチャンスがやってきます。

 
 
【Speaker2】
原田真緒氏 プロニート/タレント(本学経営学部卒業生)
 
「“働かない”というマイルール」
 
大学在学中から芸能事務所に所属し、モデルやタレントをしていました。今はフリーでプロニートとして活動しています。「働かずに好きなことをして収入を得て暮らす」のがプロニートの定義です。稼げないけれど、生活はできます。私はプロニートとしてマイルールを貫いています。大切にしているのは、先の予定は作らない、暇であることです。暇にまかせてインスタグラム用のフィルターを制作したところバズりました。その結果、インプレッション数とフォロワーの増加に加えて、3Dモデリングスキルまで獲得しました。暇は最強の武器。学生時代は時間もたくさんありますから、好きなことをみつけてほしいなと思います。

 
 
【Speaker3】
中谷友哉氏 「Trans Mate」代表(本学経営学部4年生)
 
「学生期間おける『挑戦』の必要性とは?」
 
学生時代の「挑戦」とは、未知の世界を拓き、自分をアップデートすることです。新しい物事や人びとと出会うことで自分の可能性、選択肢を増やすことができます。ただ、挑戦では思い通りにならないことばかりです。私も将来に向けて挑戦したインターンシップでは失敗の連続でした。でも、失敗をデータ化し、自分の糧にしていきました。そして、人生をかけてまで挑戦したいことに出合い、新卒者のジョブ型雇用を実現する事業を立ち上げたのです。小さな挑戦から成功を体験、次は少し大きな挑戦へ。これによって「人生をかける挑戦」が見つかります。

 
 
【Speaker4】
岡島成治氏 (本学経済学部准教授) 
 
「お前は絶対できる〜それを世界で一番俺が信じている〜」
 
私のゼミでは、統計検定2級取得と、ゼミの甲子園と呼ばれる、学生が政策の立案と提言を競うISFJ(日本政策学生会議)での上位入賞を目標に掲げています。合格も入賞も難関ですが、私は自分自身の経験から無理無謀などないと思っています。努力の末、勝ち取った成功は自信になります。学生から受けた「このゼミにいると成長できます。先生が私たちに『希望』を持ってくれているから」という言葉は喜びであるとともに、私が果たすべき役割、責任です。教育者が学生に「希望」を持つ。これこそがどんなに高いハードルも超えていける唯一の方法だと信じています。

 
 
【Speaker5】
篠山美季氏 キャリアカウンセラー(本学経営学部卒業生)
 
「株式会社わたしのススメ」
 
キャリアカウンセラーとして感じているのは、自分の現在地と未来の到達点を線で捉えている学生は、どんな逆境にも前に進んでいることです。そこで、おすすめするのが「株式会社わたし」というメソッドです。自分自身を会社として考える方法で、持続的かつ安定的な活動のためにM(Missionミッション =使命)、V(Visionビジョン=実現したい未来)、V(Valueバリュー=提供できる価値、行動指針)を設定します。また、人生の岐路や逆境に立たされたとき「一人株主総会」を開き、第三者の視点でMVVに沿っているかを検証すれば、自分自身に納得し、自分らしい目標達成と楽しい人生が叶うでしょう。

90年間、前に進みつづける大阪経済大学らしい「TEDx」に
1人あたり18分間という短い時間ながら、5人の濃密なプレセンテーションに観客は聴き入り、あっという間にエンディングを迎えました。
失敗をしても挑戦を続ける。自分と自分の未来に「HOPE=希望」を持つ。そんなメッセージが伝わり、背中を押された観客がたくさんいたことに違いありません。この模様は YouTube「TEDx Talks」で無料視聴が可能なのでぜひご覧ください。
 
 
◎YouTube「TEDx Talks」
金井善哲氏
原田真緒氏
中谷友哉氏
岡島成治氏
篠山美季氏
 
 
 
運営メンバーの声
時本有梨さん(経営学部4年)
2年以上かけて取り組んできた「TEDxOUE」が終了し、大きな達成感を得ました。スピーカーの方々のプレゼンのおかげで、完成度の高いアイデアの発信と価値を提供できたと感じています。当初は無謀といわれましたが、失敗を恐れず、何でもトライする気持ち、どんなに大変でも逃げ出さずにやる遂げる力、自分への自信が身につきました。
 
山口泰斗さん(経営学部4年)
今回の「TEDxOUE」の開催については、大学側が私たちの思いに賛同し、全面的に支援くださり、会場設定や人選などもスムーズに実施できたので大変感謝しています。私たちメンバーにとっての「TEDxOUE」のゴールは、開催ではなく、ここから多くの人の「希望」になってくれることです。メンバーや観覧してくれた学生に思いが伝わり、それぞれの希望の実現に向けて動き出してほしいです。