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【実施報告】淡路島PBL 武庫川女子大学との合同開催

2023年11月01日(水)

目標に向かって、チームで連携することを学ぶ

教育・学習支援センターでは、2021年度から淡路島の自治体や企業(株式会社ワークアカデミー)の協力を得てPBL(課題解決型学習プログラム)を実施しています。3年目を迎える今回は、「より実践的な学びを」と検討していたところ、武庫川女子大学が洲本市の域学連携事業に参加していることを知り、武庫川女子大学と合同開催することとなりました。PBLには、大阪経済大学から1~2年生17名、武庫川女子大学から20名が参加。8月下旬から9月上旬にかけて、「マステ(マスキングテープ)で洲本市役所をリメイクしよう!」をテーマに、合計37名が6つのチームに分かれて課題に取り組みました。
今回のPBLの狙いについて、鴨谷香准教授(教育・学習支援センター)は「テーマに基づいて何かを成し遂げること、チームで連携することを学んでほしい」と話します。「違う環境の人とコミュニケーションを取りながらそれぞれの役割でできることを行い、最後までやりきることが大切です。この2つは仕事の場面でも必要とされることなので、今後も役立つと思います」

洲本市の魅力をリサーチし、マステで表現
洲本市は淡路島の中央部に位置する市で、豊かな自然を残すとともに、本州と四国を結ぶ交通の要ともなっています。しかし、近年は来訪者が減少し、店舗などの廃業・閉店が増えているのが課題でした。今回のPBLは、マスキングテープを用いて洲本市役所をリメイクし、街に賑わいを添えようというものです。
 
8月23日、25日の事前学習では、チームごとに洲本市をリサーチすることからスタート。洲本市が提示した域学連携テーマから関心を持った取り組みを選び、テーマに即したマスキングテープデザイン案を考えます。テーマ内容を理解した上で、伝えたいことを抽象化しマスキングテープで表現するのは難しい作業ですが、各チームは、プロのデザイナーなどからのフィードバックを受けてデザインをブラッシュアップしていきました。

他大学との協働で学生たちが大きく成長
9月1日には実際に淡路島を訪問し、洲本市役所の窓を各チームのデザインで彩りました。また、現地でフィールドワークを行うのもこのPBLの特徴です。街の人々にインタビューしながら洲本市の魅力スポットを探り、マスキングテープでどのようにアピールできるかを検討しました。
 
そして、9月4日には、洲本市役所の方や株式会社シマトワークスの方などをオンラインで結んで発表会を行い、各チームからこれまでの活動内容をもとに考えたデザインについて説明しました。
 
例えば、チームオニオンズは環境にやさしいプロジェクトをアピールしたいと、「菜種油でシャンプーバー&パスタソース作らんかプロジェクト」をテーマに選び、和柄風のデザインや色の強弱の工夫など、インパクトのあるデザインで菜の花や空を表現しました。チームcandid(キャンディッド)は、ありのままの地域の文化や風景を楽しむ「名もなき観光プロジェクト」をテーマに選択。海や空、山といった洲本市の自然に加え、人と人のつながりや絆をギフトのリボンのような赤いラインで表現し、シンプルで、わかりやすいデザインに仕上げました。

左:チームオニオンズ 右:チームcandid

今回の淡路島PBLに関して、学生たちからは「現地で活動することで地域の魅力を実感できた」「他大学の学生と協力することで情報共有や意見交換の大切さを学んだ」「自分の考えをアウトプットできるようになった」など、活動を通じた学びについての感想が寄せられました。
 
学生たちにとって、他大学の学生や洲本市役所の方、地元の方々と交流することは、大きな刺激になったことでしょう。教育・学習支援センター事務課の田中美也子氏は、「校風などの異なる他大学の学生と連携することによって、本学の代表としての自覚も生まれるのか、学生たちの話し方や態度が変わり、目に見えて大きく成長します」と話しました。大阪経済大学では、今後も他大学などと交流・協働できる機会を設け、学生たちの成長をしっかりと後押ししていきたいと考えています。

学生の声
芦田涼風さん(経営学部2年)
これまで他大学と連携したプロジェクトに2回参加したことがあって、それがとても楽しかったので今回も参加を決めました。大学が違うと、価値観や雰囲気もぜんぜん違います。いろいろな人と出会って関わることは、自分の価値観や今後の人生を考えるのに役立つので、学生のうちから多くのことを経験しておくことが大切だと思いました。
 
池下文菜さん(経営学部2年)
こうしたプロジェクトでは最初の雰囲気づくりが大切だと考えました。そこで私たちのチームでは、発言しにくい雰囲気をつくらない、絶対に発言を無視しないと決めてプロジェクトを進めました。また、現地でのフィールドワークを通して、身近なことに改めて気づくことの大切さを実感し、地元のよいものを見つけようと思うきっかけになりました。