2021/11/15②

2021/11/15②

「説明会レポート後編(山本大介さん・前隈秀夫さん)~養成課程修了生さんを訪ねて・番外編

こんにちは。「養成課程修了生さんを訪ねて」シリーズ担当の、3期生岡本です。
第4期生募集の説明会レポートの後編として、現在、中小企業診断士として活躍されている修了生(1期生・2期生)の声と質疑応答についてお届けします。
注)取材日は10月30日(土)開催分です。

【修了生の声】※登壇順の掲載です
★登壇者:2期生 前隈秀夫(まえぐまひでお)さん
 
(1)仕事との両立について
 養成課程に入学するまでは非常に激務でしたので、仕事との両立は難しいと思い、会社に退職を申し出ました。ところが、「良い前例を作って欲しい」と、受講日は定時退社できるように配慮頂くなど、会社からいろいろと気遣って頂けました。思い切って相談してよかったと感謝しています。みなさんも、本当に入学したいと思われるのならば、真摯に勤務先に相談してみてください。きっと道は開けると思いますよ。
 
(2)予習・復習時間の確保について
 演習や実習のディスカッションの際に、みんなに迷惑をかけてはいけないので、主に予習に力を入れました。復習は記憶喚起のメモ作成程度です。
 
(3)実習における個性的な同期との議論
 議論の際には、「主張するところ」と、「譲るところ」のバランスをとることに注意しました。特に実習は、実際の企業様に提案をするのですから、安易な妥協は許されないと考えていました。議論の際、多少雰囲気が悪くなることがあっても、実習の最後にはみんな仲良くなっていました。
 
(4)在学時の学びが修了後の仕事に生きている事例について
 養成課程の先生からの紹介で、事業再生における調査報告書作成のお仕事をさせていただいたことがありますが、実習での環境分析等の経験がそのまま生かせました。
 その他、同期から「画像検索の手法」を教えてもらい、今も活用しています。
 
(5)養成課程で得たこと
 ①同期とのご縁
 同期5名と共同で事務所を借りて独立しました。在学中はさほど深い付き合いではなかったのですが、今では良きパートナーとなっています。1年間一緒に学んできたからこそ得られたご縁だと思います。
 ➁教員とのご縁
 養成課程で指導頂いた先生方から仕事の依頼を受けています。そのご縁で、先生が開催される勉強会に参加させて頂くなど交流が続いています。やはり養成課程がきっかけのご縁ですね。
 ③養成課程とのご縁
 大経大養成課程の修了生セミナーに参加したり、同期との勉強会を開催しています。
 すべて得難い経験でしたし、これからも大切にしていきたいご縁です。
 
(6)志願者へのメッセージ
 できればポジティブシンキングで!
 ①実習の班長を勧められたら引き受けましょう。
 立候補できるなら、なお良し。本当に良い経験になります。
 ➁発表のプレゼン役を引き受けましょう。
 プレゼンは回数をこなす程上手になります。勉強の機会だと思って積極的に取り組んでみてください。
 ③飲み会幹事を引き受けましょう。
 同期や先生方と仲良くなる絶好のチャンスです。

★登壇者:1期生 山本大介さん
 
(1)診断士になる前となった後との仕事の違いについて
 診断士になる前:IT導入支援の仕事と行政書士。
 診断士になった後:以前の仕事については新規の案件は増やさず、診断士の仕事を増やしていっています。今は養成課程の先生方からの紹介で再生案件や補助金申請の際の事業計画立案支援などの仕事に従事しています。
 
(2)スケジュール調整が一番大切
 養成課程で一番忙しくなるのは秋からです。1年間通うにあたって事前にHPで確認して、自身のスケジュールを調整しておくことが大切です。
 
(3)診断士は食べていけるのか?
 志願者の皆さんが一番関心のある話だと思います。今少なくとも私の周りはそれなりに食べていけている方ばかりです。診断士は仕事の幅が広くて、どこを目指すかによって競争率が変わります。例えば、商工会議所の相談員などの仕事はとても競争率が高くなります(100倍近くになることも!)
 また、大阪の場合事業再生や経営改善などの仕事は、今需要が高まっていますが、まずベテランの先生のところに話がいきます。しかし当然先生一人で全ては引き受けられないため、その先生が任せられると思った人に紹介があるわけです。この場合は倍率ではなく、その先生にまず自分を知っていただいているかが重要になります。養成課程は自分の能力を高めつつ、1年かけて自分を知ってもらえる、プレゼンできる場でもあります。
 あとは、信頼して紹介して頂いた仕事を、きちんとやり遂げることが何よりも大切であり、それが次の仕事につながっていきます。
 皆さんご自身が周りを見て評価するのと同じように、皆さんの養成課程での過ごし方は先生も同期も見て、心の中で評価しています。1年間真剣に取り組んでみてください。きっと得られるものは大きいはずです。
 
(4)養成課程と2次合格ルートとの違い
 2次合格:診断士登録後は人脈構築のために研究会に入るなど、様々な
 活動をされています。ネットワークを構築するには、それなりの時間を要されているようにお見受けします。
 養成課程:在学中から先生方とネットワークができるため、スタート地点が変わります。
 
(5)大経大養成課程の優位点について
 1年で修了できることが一番の優位点だと思います。修了に2年を要する他の養成課程と比べて「1年長く」診断士として仕事ができます。
 診断士になってからのキャリアが長くなってくると、養成課程と2次組との違いはなくなり、そこからはあくまでも自分の力次第です。それでも、スタート時点でアドバンテージがあることはメリットだと思います。
 
※山本さんは、受講生ブログ「養成課程修了生さんを訪ねて第4回」にご登場いただき、養成課程で学ぶ姿勢をお話くださっています。

【質疑応答】
Q.1次試験7科目の内どの科目が特に養成課程で必要ですか?
A.企業経営理論・運営管理ですが、得意科目を伸ばしておくことがよいでしょう。
 
Q.苦手科目があって不安です(財務会計など)
A.例えば「財務分析の進め方」など、1次試験の財務会計の知識をベースに、さらに内容を掘り下げていく演習もあります。入学前に1次試験の復習をしておくと良いでしょう。また、同期の得意な人に教えてもらうのも一つの方法です。3期生では自主勉強会もおこなっています。財務なら金融機関勤務の方が講師役を務めてくれました。生の情報を聞くこともできるのが養成課程のメリットです。
 
Q.簿記3級をもっていますが2級も必要でしょうか?
A.あればそれに越したことはないでしょう。まずは1次試験の財務会計の内容を理解しておかれることをおすすめします。
 
Q.2次試験に合格した場合は養成課程には入れませんか?
A.2次試験合格者は入学不可です。但し口述試験をキャンセルされた場合は2次試験不合格となるため、受験対象になります。
 
Q.演習のメソッドとMBAのケースメソッドの違いについて
A.大経大養成課程の方は目の前の課題を即解決するスキルが上がるため、実践的であると感じています。MBAでは大企業をベースにした事例を最先端の学術理論をもとに検討することが多かったように思います。実務においてMBAのメソッドを現場で使うことは少ないですね。