No.505

No.505 2014年9月14日(日)

プロジェクト「いのち」夏季合宿での「愛魂=合気」

 2010年から始まった「いのち」に関する研究会であるプロジェクト「いのち」の夏季合宿は、私学共済・京都ガーデンパレスで、治部・保江理論で知られる著名な数理物理学者である保江邦夫ノートルダム清心女子大学教授をお招きしました。同女子大の理事長は、『置かれた場所で咲きなさい』(2013)で有名な渡辺和子シスターです。昨年の矢作直樹さん(野風草だよりNo.396)とは、対談本『ありのままで生きる』(2014)が出たところです。矢作さんと2011年のゲスト村上和雄さん(野風草だよりNo.124)は、『神(サムシング・グレート)と見えない世界』(2013)という共著を出されています。何かしら繋がりを感じますね。保江さんの本はたくさん出ていますが、『脳と心の量子論』(1998 治部眞里との共著)、『唯心論武道の誕生』(2009)、『合気眞髄:愛魂、舞祈、神人合一という秘法』(2014)などがあります。

 1日目は、「愛魂=合気のメカニズム・・・魂の存在」で話されました。実際に女性と腕相撲をして見せながら、愛魂=合気によって簡単に相手の腕を倒せることを実演して見せてくれました。大学院時代に湯川秀樹博士のもとで素領域論を学んだそうです。難しいことはわかりませんが、人と人との「間」を合気=愛魂で整えていくことで、関係を変えていくことが出来るというお話しでした。その後、夕食、懇親会と楽しくひと時を過ごしました。

 翌日は場所を移して、秋山公道の「大調和」の書が素晴らしい広い部屋で、最初に参加者の米澤沙智絵さんの指導で目覚めのヨガを行いました。気分スッキリ。その後、全員で「愛魂=合気」の実技体験をしました。植芝盛平翁の合気道、武田惣角の大東流合気柔術に加えて、「愛とともに相手の魂を自分の魂で包む」という「愛魂=合気」技法を使ったキリスト由来の活人術を操れるようになった保江さんは、「冠光寺眞法」「冠光寺流柔術」を創始して、その普及に努めています。
 「愛魂=合気上げ」の技を披露していただいた時には、一同びっくりでした。相手が力いっぱい上から押さえ込もうとするのを、「愛する気持ち」をあれやこれやと考えるのではなく、「隣人愛」のごとく人をスッーと愛する気持ちで、下から上へ持ち上げると、いとも簡単に上がってしまうのです。不思議です。もう少し簡単な技を私達も実技体験させてもらいました。ウソじゃないんですよね・・・。二礼二拍手、祝詞奏上でも同じような効果があることも体験しました。

 その後、もう一度「マザーテレサ効果とは何か・・・医療現場での実例と提案」という講演をされました。マザーテレサの言葉に、「愛の反対は無関心」というのがあるそうです。医療関係者が多いので、「愛魂=合気」をいかに活用できるかを具体例をあげて話されました。『合気眞髄』の最後で、保江さんは「神=神道=舞=祈り=舞祈=神降ろし=慈愛=愛=言霊=人」というループ、循環を述べています。濃密な、不思議な二日間でした。まだ消化しきれていない部分もあり、2日間何をしたかだけを紹介してみました。