上宮 智之(経済学部准教授)

上宮智之所員

〔専門分野〕 経済学史
 
〔最終学歴〕 関西学院大学大学院経済学研究科博士課程後期課程修了
 
〔取得学位〕 博士 
 
〔研究課題〕 19世紀末から20世紀初頭にかけての日英における経済学の発展
 
〔研究業績〕 本学のデータベースはこちら
 
〔最近の動向と今後の計画〕
 2023年4月出版の『経済学史入門経済学方法論からのアプローチ』(昭和堂)にて数理経済学の先駆者たちや開拓者たちを取り上げ、経済学への数学導入の経緯や意義について論じました。
 19世紀後半以降、イギリスではジェヴォンズ、マーシャル、エッジワースらが限界効用理論にもとづく近代経済学を確立し、経済学への数学導入も積極的に行われました。イギリス経済学会(現王立経済学会)が創設され、『エコノミック・ジャーナル』など経済学専門雑誌が整備されたのもちょうどこの頃です。同誌の成立や編集方針の詳細などを当時の経済学者らの往復書簡にあたって調べることでイギリス経済学の発展・制度化を明らかにしようとしています。
 また、19世紀末から20世紀初頭は経済学が国際化していった時期です。日本からもイギリスに渡ってイギリスの著名な経済学者らに指導を仰いだり、彼らと交流したりしながら経済学を学んだ留学生が多くいます。これらの留学生は帰国後に経済学の重要性を説き、日本における経済学の発展に寄与しました。これら日英間の経済学者交流関係解明にも取り組んでいます。
 
(2023年5月)