上宮 智之(経済学部准教授)
上宮智之所員
〔専門分野〕 経済学史
〔最終学歴〕 関西学院大学大学院経済学研究科博士課程後期課程修了
〔取得学位〕 博士
〔研究課題〕
(1)19世紀末から20世紀初頭にかけての日英における経済学の発展
(2)大阪経済大学および日本経済史研究所史資料の整理・分析
〔最近の動向〕
(1)19世紀後半、イギリスでは経済学専門の学会や学術誌が整備され、いわゆる経済学の制度化が進んだ。当時の経済学者らの論文や往復書簡にあたり、イギリス経済学の発展・制度化を明らかにしたい。また、19世紀後半は経済学が国際化した時期でもある。イギリスをはじめとする西洋の経済学者から学んだ明治期の日本人留学生らは、帰国後、経済学の紹介・普及に取り組んだ。これら日本のイギリス経済学との関わり、および日本における経済学普及過程についても分析する。
(2)大阪経済大学および日本経済史研究所には大学史に関わる史資料が保管されているが、未整理なものも多々ある。これらの史資料の整理・分析成果の一部は「大阪経済大学・日本経済史研究所の歴史のなかに埋もれた品・人物」(『経済史研究』28号掲載)にまとめて発表した。今後は、同論文で取り上げた黒正巌による河上肇「経済学史」講述ノートの翻刻作業のほか、『昭和高商学報』の整理・分析にあたる予定である。
(2025年5月)