サイバースペース上での議論を通し「理想の政治」の実現へ
ここ十数年でコンピューターは急速な進歩を遂げ、私たちの生活は大きく変わりました。今では誰もが簡単にインターネットのブログで自分の考えを公表し、SNSで意見交換できます。今後、こうした情報伝達技術を活用している人々が国や地方の政策についても活発に意見交換できるようになれば、社会がより良い方向に進んでいくと考え、私はインターネット上のサイバースペースで人々が議論できる「Web議会システム」の開発に取り組んでいます。
世間では今、税や社会保障問題に対する関心が高まっていますが、良案がまとまらず、具体的な施策が先送りされたままです。また、そうした社会問題に関して国が国民にパブリックコメントを求めても、利害関係が絡む場合は不正な組織票によって、偏った結果が生じることもあります。これではいつまでたっても理想的な政治が行われません。
国民の意見が早く確実に政治に反映されるように、たとえ投票時に集団の不正があっても、それを補正した結果が得られるような推計手法を、シミュレーションを繰り返しながら研究しています。