人と人とのつながりを研究する「社会学」
現代社会は人と人とのつながりが薄れてきているとも言われますが、決してそんなことはありません。地縁や町内会組織というものにしばられたくないと思う人は増えているかもしれませんが、地域社会というものがなくなることはありません。人と人とはつながっていないと、生きていけないからです。その最たる例の一つは、災害への備え。つながっていないと、助けることも助けられることもできません。つながりは薄れているのではなく、つながり方が変わってきているのです。
社会学とは、人と人とのつながりを研究する学問です。人間同士のつながりは大きく三つに分けられます。ひとつは「結合」関係。接近、適応、同化、統合など、仲良くする関係です。その反対が「分離」関係。競争、対立、闘争、派閥といったものです。そしてもうひとつが「上下」関係。支配、代表、分業といったものです。社会学では、どれが良くて、どれが悪いとは考えません。人がいれば、どれもが当然存在するのです。