現在のメディア環境に即した情報の作り方を模索
私の専門は「広告論」で、研究テーマは「広告クリエイティブに関する新しいノウハウの研究」です。大手広告代理店の広告クリエイターとして最前線で活動していた体験を基盤に、情報を社会に発信していくノウハウや、多くの人が広告を作り発信できる考え方・仕組みなどを追究しています。
インターネットという仕組みが存在しなかった時代は、優れた能力を持つ少数のクリエイターたちが広告的情報を作り出していました。しかし今は、誰もが写真や意見などをSNSを通じて発信でき、アマチュアによるグルメ情報なども効果的な広告的情報のひとつとされています。そのため、現在のメディア環境に即した情報の作り方が模索されており、またネットを利用する人たちにも広告的情報に関する知識やノウハウが必要となってきています。いっぽうで放送局・代理店・出版社など殆どのメディアは、そのような人材やリテラシーを育成する時間的・予算的余裕がなく、メディア論などを扱う大学の学部・学科が、そのような役割を果たす時代になっているように思います。