今、国際ビジネスの世界で何が起きているのか?
通商政策の最前線を知る「通商政策講座」がスタート!
国内外の経済環境が急変する中、日本経済は今どのような問題に直面しているのか。わが国のビジネスを取りまく諸問題を現場の視点から学ぶための経済学部の特別講義「通商政策講座」が、4月11日C号館31教室でスタートした。
この授業は、閣僚経験者、中央省庁や関連団体、企業、駐日大使館など通商政策の第一線で活躍する方々のリレー形式で進行する。特別講義の第1回は、日本貿易振興機構(ジェトロ)海外調査部国際研究科長 梶田朗が講師を務め、「世界経済の動向」というテーマで語った。冒頭、聴講する学生たちに向かって「将来、海外で働いたり、海外企業と仕事をする可能性はとても高いですよ。この講義は、その予習になればと思います」と、通商政策が学生たちに身近な話題であることに触れて、講義を開始。詰め掛けた学生は、通商の活躍する方から話が聞ける貴重な機会とあり、メモを取りながら熱心に聞き入っていた。
前半では、環太平洋パートナーシップ協定(TPP)、資源・エネルギー消費の拡大、所得格差など今日的な話題も交え、世界経済の動向について、最新の資料を紹介しながら進められた。後半は、日本経済の現状について、国内総生産(GDP)の推移、日本の人口の現状と将来予測などの基本データを踏まえ、国際収支や対外直接投資など海外主要国と比較しながら話を展開した。最後に、世界や日本のことをもっと知るために、できるだけ海外で学んでほしいと締めくくった。学生からの質疑応答で、日本製品の国際競争力のについての質問が出ると、「カメラや自動車だけでなく、工作機械の世界シェアは圧倒的ですよ」と日本ブランドの海外評価の高さをアピールし、日本の国際競争力を正しく認識することの大切さも強調した。学生たちは、世界と日本経済についてリアルタイムで学べた講義に満足した様子であった。