【2017年度】山本俊一郎ゼミ「ものづくり企業×大学生 交流事業成果発表会」

企業とのコラボ体験で、実践力に磨きをかける

〜学生目線で地元企業の課題に挑戦

■企業が抱える問題に解決策を提案

 12月25日(月)、本学D館44教室にて、第三回「大阪市内ものづくり企業と大学生(山本俊一郎ゼミ)〜中堅・中小企業と大学生(ゼミ)とのコラボによる課題解決」の成果発表会が開催されました。
 大阪市には高度な技術をもつ中小ものづくり企業が集積していますが、新卒人材の確保は多くの企業にとって難しい課題です。他方、大学生の多くは企業や業界の情報を充分に得ておらず、不安を抱えたまま就活を進めているのが現状です。
 こうした学生・企業双方の問題点を解決するべく、経済学部地域政策学科 山本俊一郎教授のゼミでは、「大阪市内ものづくり企業と大学生の交流事業」(大阪市経済戦略局)の一環として、ゼミ生(3回生)と市内の企業が協働で企業の課題解決に取り組むプロジェクトを実施。本年は、有限会社シューズ・ミニッシュ(履物メーカー/生野区)、鈴木油脂工業株式会社(工業用洗剤メーカー/東淀川区)の2社と交流しました。学生たちは約3か月間、工場見学、企業研究などを通じて企業の課題解決に挑み、最終報告会ではまとめ上げた提案を行いました。
 シューズ・ミニッシュの第一の課題「効果的な広報活動」には、タレントの起用や駅広告など、さまざまな手法をメリット、デメリットも交え解説。第二の課題「働きやすい職場環境づくり」対策としては、社内アンケートの結果をもとに、自治体と協力して若い靴職人を育成するプログラムを提案しました。
 鈴木油脂工業の第一の課題「家庭用洗剤市場への参入」については、ターゲティングごとの具体的な仕様イメージなどを説明しつつ提案を行い、第二の課題「効果的な広報活動」としては、サンプル配布やキャッチフレーズの作成、キャラクターやSNSを活用した広報戦略などを披露しました。

■双方にとって実りある成果

 提案を受けた企業からは「いただいた提案を持ち帰り、本気で取り組みたい」「私たちにはない視点」「中味が濃い」など、好意的なコメントが続出。
 参加学生も、「イメージを提案に落とし込む力が伸びました」(松尾麟太郎さん)、「プレゼンを通じて発表力がつきました」(武田あすかさん)、「本気で聞いて下さる企業の皆さんに、熱意を感じました」(森川佳奈さん)、「就職活動では、今回の発表についてアピールします」(田中涼真さん)と、各人各様に成長への手応えを感じ取っている様子でした。
 山本俊一郎教授は「就職後の企画・提案のシミュレーションにもなったはず。この経験を胸に、自信をもって就活に臨んでほしい」と学生たちにエールを送っていました。