講話終了後のアンケートでも、「認知症の人は怖いと思っていたけれど、これからはしっかりと話を聞いてあげようと思った」「どんな症状があるのかを知り、接し方も分かった」と、理解が深まったことが分かるコメントが寄せられました。学生たちは「私たちの狙い通りの答えが引き出せた」と、手応えを感じられた様子。また、「認知症に幻視という症状があるのを知らなかったといった声も聞かれ、知識を深める役に立てて良かった」と、取り組みの成果が実感できたことを喜びました。
 
取り組みを終えた学生は、「伝える相手のことを考える視点が身に付いた」「教員免許の取得を目指しているので、学校の先生の生徒への接し方を見て勉強になった」「学外の人の前で発表できたのは、いい経験になった」「自分の知識不足を感じた場面があったので、この反省点を今後に活かしたい」と、それぞれ学びを得られたと話します。自ら考えて行動できた今回の経験は、これからの大学での学びに間違いなく活きてくるでしょう。
 
大橋教授は、「何を伝えたいのか、相手に伝わる仕立てができているか、という視点を重視し、学生自身でしっかりと考えて活動できていました。講話当日も、ただ台本通りに進めるのではなく、小・中学生の反応を見て臨機応変に対応できていたところが良かったです。主体的に課題に向き合う場を用意し、客観的な視点からの助言を学生たちに伝えて自ら考えることを促す中で、彼らが持つ力が引き出せたと感じています」と、学生たちの取り組み姿勢を評価しました。「今回、自分たちの働きかけによって、小・中学生の意識を変えられたと学生たちは実感できたでしょう。引き続き、外部の方々とも連携した実践的な学びによって、自分たちの頑張りで社会を変えられるのだと実感してもらえる機会を作っていきたいです」と話す大橋教授。今後も大橋ゼミでは、企業、自治体、教育機関などと連携した取り組みを進めていく計画です。