【報告タイトル】
認知症高齢者による不法行為に関する損害賠償-民法上の監督義務者責任の現在
【講師】
三木千穂(大阪経済大学)
【司会】
福島卓哉(大阪経済大学)
【概要】
2016年、最高裁は、認知症の91歳の男性が駅の線路内に入り、列車に轢かれて死亡した事件について、男性の妻と子どもに対する鉄道会社の損害賠償請求を否定しました。この判決は、配偶者や家族というだけで認知症高齢者の監督義務者となるわけではないことを明らかにした一方で、被害者救済の点では課題を残したといえます。今回の報告では、この判決を紹介しながら、民法上の責任無能力者の監督義務者の責任に関する考え方や判決後、自治体が創設した被害者保護の制度などを解説し、今後の方向性を考えたいと思います。
【日時】
2023年2月20日(月)14:00-15:15
【場所】
オンライン(ZOOM)
【報告タイトル】
人事管理の流行と戦略性
【講師】
柿沼英樹 氏(流通科学大学)
【コメンテーター】
矢野良太(大阪経済大学)
【概要】
「人事は流行にしたがう」という言葉に符合するように、近年の日本企業では、タレントマネジメントやジョブ型雇用、人的資本経営などの流行りの考え方を自社の人事管理に取り込もうとする動きが見られている。しかし、これらの流行をどのように評価し、向き合っていくべきかという点は、学術的にも実務的にも、十分な議論はなされていないように思われる。そこで今回の報告では、「戦略性」をキーワードにこれらの流行を概観しながら、今後の人事管理に期待される諸相について考えてみたい。
【日時】
2023年1月19日(木)18:30-20:00
【場所】
大阪経済大学 大隅キャンパスD32教室
【報告タイトル】
仕事選びのコツ
【講師】
膽畑匡志(株式会社サイバー・バズ )
【コメンテーター】
若松誉典(GOB Incubation Partners株式会社、株式会社CURIO SCHOOL)
【概要】
情報があふれ選択肢が増えることで、就職活動をする大学生は、どのように仕事を選んだらよいか迷いが深まる傾向にあるだろう。よりよいキャリアを検討するために、講師自身のベンチャー企業に就職した経緯やその後の経験で学んだことを事例として紹介する。大学生活の過ごし方や、これからの自身のキャリアを考えるための基礎など、キャリア全般について理解を深める機会を提供したい。
【日時】
2022年12月7日(水)18:00-19:30
【場所】
Zoomウェビナー形式
スケジュール | タイトル | 内容 | 講演者 |
---|---|---|---|
13:00-13:10 | プロジェクト概要 | 本プロジェクトは、2年間にわたる経営学研究者とベンチャー企業との協働プロジェクトになります。約1年半を経過した今回では、今までの研究成果をお見せしようというのが目的です。ベンチャー企業における事業承継、オペレーター業務の改善、社員のモチベーション管理など、その分野は多岐に渡ります。ひとつの企業を、切り口次第で多様に分析できるということをお伝えできればと考えています。 | 舟津昌平 (京都産業大学) |
13:10-13:25 | ベンチャー企業の承継問題 ―二代目が考えるべきこととは― | 事業承継というテーマが課題になっている企業は世の中にたくさん存在します。実は、それがベンチャー企業にとっても課題となっていることはご存知でしょうか。近年はベンチャー企業のM&Aが増加しており、創業後早い段階で会社を手放す創業者が増えているからです。本発表では、創業者からベンチャー企業の経営を引き継いだ「二代目社長」が、ベンチャー企業でどのように経営を行っているのか、何が問題となるのかについてお伝えします。 | 舟津昌平 (京都産業大学) |
13:25-13:40 | オペレーターの通話データとマニュアル認識に関する研究 | よいテレホンオペレーターとはどのような人たちなのでしょうか?本報告は、テレホンオペレーターへのヒアリング調査と通話データのテキスト分析に基づき、パフォーマンスを高めるための考え方を紹介します。テキスト分析では、それぞれのオペレーターで使用する単語に違いがあるかを確認しました。ヒアリング調査では、オペレーターそれぞれに業務遂行について尋ねました。調査で明らかになったことと、今後の課題を紹介します。 | 本間利通 (大阪経済大学) 野口寛樹 (福島大学) |
13:40-13:55 | オペレーターのインナーワークライフに関する研究 -アマビール調査の「追試」(replication)から(中間報告) | 個人の「モチベーション」「感情」「認識」を「インナーワークライフ」と名づけ、職場での日々の出来事が従業員の「インナーワークライフ」にどのような影響を与えているのかというハーバード大学の研究があります。「生き生きと働ける職場」を実現するために、上司はどうすべきか?のウイットを得られる研究です。本報告では、この研究の日本版の中間報告を行います。さて、日本では、どのような結果となったのであろうか。乞うご期待! | 水野由香里 (立命館大学) 神吉直人 (追手門学院大学) |
13:55-14:10 | 社長はなにをしているのか? :Tengblad(2006)のレビューより | 経営学と聞くとさまざまなイメージが浮かびます。会社の中心となる「経営をしている人」(マネジャー)について非常に詳しく調査されていると思われるかもしれません。しかし、実際はそうではありません。これまで、経営学では「経営をしている人」についての調査はごく少数に留まっています。今回は、ミンツバーグの古典的な調査をもとに、スウェーデンのCEOを対象に追試された観察調査の結果をご報告いたします。 | 中本龍市 (九州大学) |
14:10-14:20 | 休憩 | ||
14:20-15:00 | 統合セッション テーマ:経営学と実務 | 事例研究の切り口の多さと経営学における産学連携の新たな潮流を確認する。その上で、経営学と実務をテーマとして、企業との協力関係や調査のフィードバックのあり方について統合セッションとして議論する。今後の課題や研究の展開も確認する。 | 舟津昌平 (京都産業大学) 本間利通 (大阪経済大学) 野口寛樹 (福島大学) 水野由香里 (立命館大学) 神吉直人 (追手門学院大学) 中本龍市 (九州大学) |