2022年度

第12回研究会

【報告タイトル】
 ここに注意!サブスクビジネスの事業開発

 

【講師】
 藤原 大豊 (株式会社三菱総合研究所)
 
【司会】
 岡田 華奈(大阪経済大学)
 
【概要】
  サブスクリプション(以下、サブスク)という言葉がここ数年で消費者に広く普及した。商機を逃すまいとサブスクに取り組む事業者が増えている。しかし、サブスクは売って終わりのビジネスとは性質が異なり契約してからが勝負のビジネスである。性質の違いについての理解が自社事業のサブスク化やサブスクの新規事業開発の成功確率を高めるだろう。本報告では事業開発の文脈に資することを目的にサブスクについての考え方を提示する。
 
【日時】
 2023311日(土)13:00-14:30
 
【場所】
 オンライン(ZOOM)

第11回研究会

【報告タイトル】

 認知症高齢者による不法行為に関する損害賠償-民法上の監督義務者責任の現在

 

【講師】

 三木千穂(大阪経済大学)

 

【司会】

 福島卓哉(大阪経済大学)

 

【概要】

  2016年、最高裁は、認知症の91歳の男性が駅の線路内に入り、列車に轢かれて死亡した事件について、男性の妻と子どもに対する鉄道会社の損害賠償請求を否定しました。この判決は、配偶者や家族というだけで認知症高齢者の監督義務者となるわけではないことを明らかにした一方で、被害者救済の点では課題を残したといえます。今回の報告では、この判決を紹介しながら、民法上の責任無能力者の監督義務者の責任に関する考え方や判決後、自治体が創設した被害者保護の制度などを解説し、今後の方向性を考えたいと思います。 

 

【日時】

 202320日(月)14:00-15:15

 

【場所】

 オンライン(ZOOM

 

第10回研究会

【報告タイトル】

 人事管理の流行と戦略性

 

【講師】

 柿沼英樹 (流通科学大学)

 

【コメンテーター】

 矢野良太(大阪経済大学)

 

【概要】

  「人事は流行にしたがう」という言葉に符合するように、近年の日本企業では、タレントマネジメントやジョブ型雇用、人的資本経営などの流行りの考え方を自社の人事管理に取り込もうとする動きが見られている。しかし、これらの流行をどのように評価し、向き合っていくべきかという点は、学術的にも実務的にも、十分な議論はなされていないように思われる。そこで今回の報告では、「戦略性」をキーワードにこれらの流行を概観しながら、今後の人事管理に期待される諸相について考えてみたい。

 

【日時】

 20231月19日(木)18:30-20:00

 

【場所】

 大阪経済大学 大隅キャンパスD32教室

第9回研究会

【報告タイトル】

 仕事選びのコツ

【講師】

 膽畑匡志(株式会社サイバー・バズ

 

【コメンテーター】

 若松誉典GOB Incubation Partners株式会社、株式会社CURIO SCHOOL

 

【概要】

  情報があふれ選択肢が増えることで、就職活動をする大学生は、どのように仕事を選んだらよいか迷いが深まる傾向にあるだろう。よりよいキャリアを検討するために、講師自身のベンチャー企業に就職した経緯やその後の経験で学んだことを事例として紹介する。大学生活の過ごし方や、これからの自身のキャリアを考えるための基礎など、キャリア全般について理解を深める機会を提供したい。

 

【日時】

 202212月7日(水)18:00-19:30

 

【場所】

 Zoomウェビナー形式

2022年度第8回研究会

【報告タイトル】
 経営学の歴史的転回:過去・現在・未来
【講師】
 酒井健(東北大学大学院経済学研究科)
 
【コメンテーター】
 川本真哉(南山大学)
 
【概要】
  経営学の歴史的転回(historicturn)は,この20年で大きなストリームになった.欧米の経営系主要学術ジャーナルで相次いで歴史に関する特集号が組まれ,その流れは南米のジャーナルにも波及した.そして2022年6月には,日本でも『組織科学』において,歴史的転回の特集号が組まれた.このような動向を踏まえ,今回の報告では,歴史的転回に関する次のような素朴な疑問に答えていきたい.1)経営学の歴史的転回とは一体どのようなストリームで,なぜ注目を集めたのか.2)このストリームは現在どのような状況にあり,いかなる課題があるのか.3)この領域で,今後どのような研究が有望になりそうか.
 
【日時】
 2022年11月8日(火15:00-16:30
 
【場所】
 オンライン(Zoomミーティング)

2022年度第7回研究会

【報告タイトル】
 Case Study Methods and Operation/Supply Chain Management
 
【講師】
 Prof. Zhaohui WuOregon State University
 
【コメンテーター】
 マルチュケ・ダービッド(大阪経済大学)
 
【概要】
  This presentation introduces case method and talk about some key issues/pitfalls in publishing case based research in OM journals.On case study methodology, I will cover the notion of inductive and adductive reasoning. Then, I will enlist examples of case studies that explore OM issues. Finally, I will provide an overview of issues I see in reviewing case based research as associate editors in several OM/SCM journals.
 
【日時】
 2022年10月11日(火18:00-19:30
 
【場所】
 ハイブリッド形式 オンライン(Zoom)+ 会場(大阪経済大学C31教室)
 
 
【備考】
 今回の研究会は、組織学会関西支部例会との併催です。
 使用言語:英語(通訳はつきません)

2022年度第6回研究会

【報告タイトル】
欧米における非対面でのカスタマーエクスペリエンス向上の取り組み
 
【講師】
水戸英輔Moxo, Inc.
 
【コメンテーター】
本間利通(大阪経済大学)
 
【概要】
 昨今は様々な商品・サービスのコモディティ化が進んできており、企業が顧客に提供する価値はプロダクト・サービスの提供の過程である「カスタマージャーニー」と「カスタマーエクスペリエンス(CX)」にシフトしてきている。さらにコロナ禍により非対面コミュニケーションが一般化する中、欧米では非対面でのカスタマージャーニーを磨き上げ、業務効率化とCX向上を両立する動きが加速している。本プレゼンでは、日本の大手金融機関の出世コースを投げ出し米国スタートアップに転職した講師より、当該スタートアップMoxo社のプラットフォームを利用した欧米での非対面ベースでカスタマージャーニー・CX向上に向けた取り組みを紹介していきたい。
 
【日時】
2022年9月14日(水9:00-10:30
 
【場所】
オンライン(Zoomウェビナー)
 

大阪経済大学 経営・ビジネス情報センター 2022年度第1回シンポジウム

経営学における産学連携の新たな潮流

日時】2022年8月8日(月)13:00-15:00
【場所】対面方式(D10教室)

スケジュールタイトル内容講演者
13:00-13:10プロジェクト概要本プロジェクトは、2年間にわたる経営学研究者とベンチャー企業との協働プロジェクトになります。約1年半を経過した今回では、今までの研究成果をお見せしようというのが目的です。ベンチャー企業における事業承継、オペレーター業務の改善、社員のモチベーション管理など、その分野は多岐に渡ります。ひとつの企業を、切り口次第で多様に分析できるということをお伝えできればと考えています。舟津昌平
(京都産業大学)
13:10-13:25ベンチャー企業の承継問題
―二代目が考えるべきこととは―
事業承継というテーマが課題になっている企業は世の中にたくさん存在します。実は、それがベンチャー企業にとっても課題となっていることはご存知でしょうか。近年はベンチャー企業のM&Aが増加しており、創業後早い段階で会社を手放す創業者が増えているからです。本発表では、創業者からベンチャー企業の経営を引き継いだ「二代目社長」が、ベンチャー企業でどのように経営を行っているのか、何が問題となるのかについてお伝えします。舟津昌平
(京都産業大学)
13:25-13:40オペレーターの通話データとマニュアル認識に関する研究よいテレホンオペレーターとはどのような人たちなのでしょうか?本報告は、テレホンオペレーターへのヒアリング調査と通話データのテキスト分析に基づき、パフォーマンスを高めるための考え方を紹介します。テキスト分析では、それぞれのオペレーターで使用する単語に違いがあるかを確認しました。ヒアリング調査では、オペレーターそれぞれに業務遂行について尋ねました。調査で明らかになったことと、今後の課題を紹介します。
本間利通
(大阪経済大学)
野口寛樹
(福島大学)
13:40-13:55
オペレーターのインナーワークライフに関する研究
-アマビール調査の「追試」(replication)から(中間報告)
個人の「モチベーション」「感情」「認識」を「インナーワークライフ」と名づけ、職場での日々の出来事が従業員の「インナーワークライフ」にどのような影響を与えているのかというハーバード大学の研究があります。「生き生きと働ける職場」を実現するために、上司はどうすべきか?のウイットを得られる研究です。本報告では、この研究の日本版の中間報告を行います。さて、日本では、どのような結果となったのであろうか。乞うご期待!
水野由香里
(立命館大学)
神吉直人
(追手門学院大学)
13:55-14:10社長はなにをしているのか?
:Tengblad(2006)のレビューより
経営学と聞くとさまざまなイメージが浮かびます。会社の中心となる「経営をしている人」(マネジャー)について非常に詳しく調査されていると思われるかもしれません。しかし、実際はそうではありません。これまで、経営学では「経営をしている人」についての調査はごく少数に留まっています。今回は、ミンツバーグの古典的な調査をもとに、スウェーデンのCEOを対象に追試された観察調査の結果をご報告いたします。中本龍市
(九州大学)
14:10-14:20休憩
14:20-15:00
統合セッション
 テーマ:経営学と実務
事例研究の切り口の多さと経営学における産学連携の新たな潮流を確認する。その上で、経営学と実務をテーマとして、企業との協力関係や調査のフィードバックのあり方について統合セッションとして議論する。今後の課題や研究の展開も確認する。
舟津昌平
(京都産業大学)
本間利通
(大阪経済大学)
野口寛樹
(福島大学)
水野由香里
(立命館大学)
神吉直人
(追手門学院大学)
中本龍市
(九州大学)

2022年度第5回研究会

【報告タイトル】
インドネシア、電動バイクのエコシステム
 
【講師】
藤井真治(AP スターコンサルティング)
 
【コメンテーター】
岸本太一(東京理科大学大学院)
 
【概要】
 世界3番目の2輪車新車市場で日本ブランドが95%を占めるインドネシアで電動バイクの普及が始まった。鍵となるのは、商品魅力でも販売網でもない。ユーザーである配車やフードデリバリーサービスの大手2社と脱着式のバッテリーの充電ステーションである。中国や台湾の電動バイクメーカー、東南アジアのユニコーン企業、大手ITメーカーにインドネシア政府が本プロジェクトに参入し電動バイクの「エコシステム」が構築されようとしている。今回の研究会では、インドネシアの電動バイク・自動車の「エコシステム」を解説し、さまざまな機会と課題を議論する。
【日時】
2022年8月16日(火)15:00-16:30
 
【場所】
 オンライン(Zoomウェビナー)

2022年度第4回研究会

【報告タイトル】
ポストコロナのシン組織:ボーダーレスかつフルリモート組織の最前線
 
【講師】
郡司史徳(Deel Inc.)
 
【コメンテーター】
矢野良太(大阪経済大学)
 
【概要】
リモートワークが世界的かつ同時期に普及した事により、従来の組織の在り方自体の変化が必要とされている。
 国内外問わず、未だに「オフィスへ戻る・戻らない」議論が繰り広げられているが、一部のスタートアップ企業などはオフィスレスを前提とした新しい組織運営に取り組んでいる。変化はありとあらゆる領域に及んでいる、例えば:被雇用者の居住地関係なく幅広い地域を対象にした新たな採用戦略の可能性、採用市場のグローバル化がもたらす所謂「途上国人材」の給与レベル上昇、シン・グローバル企業の組織体制・命令系統・社内コミュニケーション手段の変化など。ITとインターネットテクノロジーをいかに上手く活用できるかが組織の競争率に影響したように、リモート組織運営のノウハウも、同様に国・業界・規模を問わず、全ての組織の競争率やパフォーマンスを影響する要素になった。
 本プレゼンでは、オフィスレスへのシフトがもたらす様々なチャンスとチャレンジに解説しつつ、グローバルリモートワークを実践しているスタートアップの運用事例を紹介していきたい。
 
【日時】
2022年7月6日(水)15:00-16:30
 
【場所】
 オンライン(Zoomウェビナー)

2022年度第3回研究会

報告タイトル】
カスタマーエクスペリエンスとは?
マーケティングマネジメントの新しいコンセプトとその課題
 
【講師】
マルチュケ・ダービッド(大阪経済大学)
 
【コメンテーター】
後藤こず恵(流通科学大学)
 
【概要】
 カスタマーエクスペリエンス(CX)は、顧客が製品、サービス、ブランドを様々な顧客接点やチャネルを通じてどう体験しているかを分析する、比較的新しい研究分野である。CXは、サービスマーケティングあるいはCRMのような従来のマーケティング概念と比べて、顧客体験を包括的に考察している。顧客体験を示す「カスタマージャーニー」は顧客の購入決定プロセスの早い段階で始まり商品やサービスの購入および使用の後も継続する。
 これまでの文献でCXのいくつかの側面や要素が研究されている。しかし、カスタマージャーニーは、多くの顧客接点(相互のやりとりおよびコミュニケーションの接点)で構成されているため、未解決の疑問が多く存在している。今回の研究会では、CXの定義や基本的な考え方を紹介し、測定手法・管理や改善の課題について議論する。
 
【日時】
2022年6月15日(水)14:50-16:05
 
【場所】
 対面方式
 大隅キャンパス(C31教室)

2022年度第2回研究会

報告タイトル】
知っとぉ?神戸ビーフのこと
 
【講師】
上野透(公益社団法人兵庫県畜産協会)
 
【コメンテーター】
本間利通(大阪経済大学)
 
【概要】
 2000年6月の雪印乳業食中毒事件以降は、食品事故、食品偽装、賞味期限の改ざん、異物混入など食の安全・安心を脅かす不祥事や事件が多発している。報告者は、40年以上に亘り畜産経営の支援や畜産振興に携わってきた。消費者に対して安心・安全な畜産物を提供する指命から、食の不祥事に関する研究を行ってきた。
 畜産物は、ヒトに必要な動物性タンパク質を提供している。その生産現場は、高病原性鳥インフルエンザや豚熱などの海外悪性伝染病の侵入、今般の新型コロナウイルス感染拡大やロシアのウクライナ侵攻などの外的要因の影響を顕著に受けている。今回の研究会では、数ある畜産物のなかで、世界に冠たるブランド牛肉である「神戸ビーフ」にフォーカスして解説し、畜産を取り巻く環境や問題について考えることにより、畜産経営について議論する。
 
【日時】
2022年5月17日(火)19:00-20:30
 
【場所】
オンライン(Zoom、先着100名

2022年度第1回研究会

【報告タイトル】
調剤薬局組織を取り巻く環境変化と薬剤師のマネジメント
 
【講師】
田原慎介(公立諏訪東京理科大学)
 
【コメンテーター】
串田ゆか(株式会社J.みらいメディカル)
 
【概要】
 医薬分業から始まった調剤薬局組織の歴史は、「モノから人へ」を基盤としつつ、薬学部の制度変革やドラッグストアの調剤業界への参入など、大きな転換点の連続だった。調剤薬局の運営は、個人商店から大企業までと幅が広く、ドラッグストアの市場参入後は、生き残りをかけて調剤薬局同士あるいは医薬品卸との間でM&Aが加速している。また、患者との関わりを重視する「かかりつけ薬剤師」制度が始まり、調剤薬局組織は薬剤師の育成や薬剤師資格を持たない店舗経営者の育成など、人材マネジメントのあり方を変えていく必要性にも迫られている。
 今回の研究会では、実際に調剤薬局組織を運営する代表取締役社長をコメンテーターとして、調剤薬局組織を取り巻く環境変化と人材マネジメントをテーマに、理論と実務の両方の視点から、調剤薬局組織の特殊性に触れながら、調剤薬局組織の経営について議論する。
 
【日時】
2022年4月23日(土)14:00-15:30
 
【場所】
大阪経済大学大隅キャンパス(対面方式、先着40名