2023年度

研究会(第12回)

【報告タイトル】

 キャッシュレス決済のゆくえ

 

【講師】

 福嶋幸太郎(大阪経済大学)

 

【コメンテーター】

 大森孝造(大阪経済大学)

 

【概要】

 通貨には、かつて貝・布・塩・米などが使われました。鋳造技術が発達すると、鋳造通貨が使われて来ました。中世に印刷技術が発達すると、紙幣が使われて来ました。1995年以降インターネット通信の技術が確立し、ビジネスや個人の生活にインターネットが使用されて来ました。そして、この通信技術を使ったデジタル通貨が普及し始めました。技術の進歩と通貨は、密接な関係を持ちながら進化して来ました。将来、通貨はどのように変遷して行くのか、皆さんとご一緒に考えて参りましょう。

 

【日時】

 314(木)13:00-14:30

【場所】

 大阪経済大学 大隅キャンパス G41教室
 ※オンライン配信、アーカイブ配信は行いません。

研究会(第11回)

【報告タイトル】

 超高齢社会における成年被後見人の住まいをどう確保するべきかについて考える

    -建物賃借人本人でない同居の成年後見人の迷惑行為に因り解除がなされた事例を素材に-
 

【講師】

 金井憲一郎(大阪経済大学)

 

【コメンテーター】

 橋谷聡一(大阪経済大学)

 

【概要】

 2018年、東京地裁において成年被後見人の保護として、その住まいをどう確保するべきか考えさせられる判決が出されました。すなわち、団地の賃貸人であった成年被後見人本人ではなく、その同居していた成年後見人である二男の迷惑行為に因って賃貸借契約が解除された事例でした。今回の研究会では、この判決とその事実関係を紹介し、賃貸借契約における解除事由の有無の判断方法の妥当性の問題等、現在の超高齢社会を前提とした議論が民法学においてこれまで十分になされてこなかったのではないかとの疑問やその他問題点を提示することとします。そのうえで、今後どのような議論がなされていくべきかについて考えてみることにしたいと思います。

 

【日時】

 2024220日(火) 12:50-14:20

 

【場所】

 大阪経済大学 大隅キャンパス B32教室

研究会(第10回)

【報告タイトル】

 異文化理解 ―世界の多様な礼節の形―

 

【講師】

 野間砂理(大阪経済大学)

 

【コメンテーター】

 信國萌 氏(大阪公立大学)

 

【概要】

 礼節や常識は見る人や場所によって大きく変わります。グローバルに仕事をすると、この違いは顕著に現れます。その際、各人を出身国の一般的特徴という箱の中に押し込むのではなく、相手を一人の人間として判断することの方が重要だと感じるかもしれません。しかし、世界にはその国の歴史に根差した各国特有の思考パターンや振る舞い、各言語における語彙の分布と表現方法、コミュニケーションの取り方があります。こうした文化の違いを予め認識しておくと、様々な行き違いが生じた時に、個人の性格だけではなく、異文化に基づく無意識の振る舞いであると好意的に受け止めることができるかもしれません。いくつかの事例をもとに、皆さんと異文化への理解を深めたいと思います。

 

【日時】

 2024127日 1000-1130

 

【場所】

 大阪経済大学 大隅キャンパス B32教室

研究会(第9回)

【報告タイトル】

職場で求められるリスペクトとは何か―ハラスメントに関する哲学的考察―

 

【講師】

 中村信隆(大阪経済大学経営学部)

 

 

【コメンテーター】

 稲岡大志(大阪経済大学経営学部)

 

【概要】

 リスペクト(尊重)は道徳の根幹をなすものであり、例えば職場で相手に対するリスペクトを欠いた振る舞いをすれば、人間関係を悪化させ、時にハラスメントと見なされることにもなります。しかしそもそもリスペクトとは一体何なのでしょうか。実のところ一口にリスペクトと言ってもその意味は一様ではありません。上司がミスをした部下に対して「お前みたいなチンパンジーは動物園に帰れ」と叱責することはリスペクトを欠いていると言えるでしょうし、また部下が上司に対してため口で話すことも多くの日本人にとってはリスペクトを欠いていると言えるでしょう。しかしこの二つのケースで欠けているされる「リスペクト」は全く同じものというわけではありません。本発表では、リスペクトの種類や意味を明確にしたうえで、どのようなリスペクトがどのような場合に要請されるのか、そしてどのようなリスペクトがどのような場合に欠けているとハラスメントにつながるのかを考察します。

 

【日時】

 20231223日(土)14:30-16:00

 

【場所】

 大隅キャンパスB32教室(対面開催のみ)

研究会(第8回)

【報告タイトル】

好きなことで、生きていく??
公務員の高校教員からフリーランスのグラフィックレコーダーになった話

 

【講師】

 吉岡真美子 氏(グラフィックレコーダー)

 

 

【コメンテーター】

 藤田里実 (大阪経済大学 経営学部

 

【概要】

 「好きなことで、生きていく。」このフレーズを聞いたことがありますか?YouTube2014年のキャッチコピーです。当時は「僕も好きなことで生きていきたい!」と思った人がたくさんいたような気がします。

 公務員の高校教員という安定した仕事を辞め、不安定なフリーランスのグラフィックレコーダーになったという私の経験をもとに、「自分に最適な、人生の質と労働のバランス」のヒントになるような話をしていきます。

 

 でも実は、グラフィックレコーディングがめちゃくちゃ好きっていうわけではないんですよね。え?どういうこと?

 

 

【日時】

 2023118日(水)16:20-17:50

 

【場所】

 大隅キャンパスB32教室

研究会(第7回)

【報告タイトル】

 ビジョンのすすめ 未来を引き寄せるヒント(仕事編)

 ~「幸せな人生だったと」言ってみたいすべての方へ

 

【講師】

 塚崎卓也 氏TATCHA Japan

 

【コメンテーター】

 若松誉典 氏GOB Incubation Partners株式会社、株式会社CURIO SCHOOL

 

【概要】

  皆さんの中で「幸せになりたくない」と断言できる人はいますでしょうか?少なくとも私は「幸せな人生だった」と振り返られる人生を歩んでみたいと思っています。
 ハーバード大学の幸福研究者の「幸せになる方法」を大テーマに、未来を引き寄せるヒント(仕事編)である「ビジョンのすすめ」を皆さんと一緒に紐解いていきます。P&G、ロレアル、ロクシタン、ユニリーバで、国内・アジア・全世界のマーケティングや事業責任者をした私個人の経験をベースに、「あなたにとって意義があると思われる活動への参加」という未来を手繰り寄せるヒント・ノウハウを一緒に議論していきます。

 

 

【日時】

 20231024日(火)12:50-14:20

研究会(第6回)

【報告タイトル】

 AIとビジネス活用 ~人材分野を例に~

 

【講師】

 小原 太 氏(三菱総合研究所)

 

【コメンテーター】

 中園 宏幸 氏(広島修道大学)

 

【概要】

 これまでテクノロジーの活用が遅れているとされてきた人材分野でも、デジタル技術やツールの導入が進んでおり、AI活用の例も増えてきています。今回はAIをビジネスに活用している事例を、登壇者が勤める三菱総合研究所(MRI)が社会実装しているAIサービスを紹介しながら説明します。例えばいたずらに精度を求めるのではなく、ユーザーに利用しやすくビジネスとして成り立つAIとは何か、紹介できればと思います。また、昨今世間でも話題になっている生成系AIの一つで、人材分野に関係してくる可能性のあるChatGPTについても、その可能性や限界に触れるとともに、AIの今後について触れてまいります。

 

【日時】

 9 月 12 日(火)15:00-16:30

 

【場所】

 ZOOMウェビナー(オンラインのみ)

研究会(第5回)

【報告タイトル】

 政府のデジタル化が世界No.1の国デンマークは幸福度も高い、その理由

 

【講師】

 亀岡京子 氏(東海大学)

 

【コメンテーター】

 白寅秀(大阪経済大学)

 

【概要】

 デンマークという人口600万人足らずの北欧の小さな国に、皆さんはどんなイメージを持っていますか。アンデルセンと人魚姫、そしてデニッシュパン、あるいは最近流行りの「ヒュッゲ(hygge)」でしょうか。 
 実はそれだけではなく政府は世界で一番デジタル化が進んでいて、それでいて幸福度調査でも世界でトップレベルの国でもあるのです。デジタル化が進むと、SNSでの交流は盛んになっても、人と人との直接の交流が減り、デジタル・デバイド(情報格差)が進むような気がしませんか。なぜ、デジタル化の普及と幸福度の高さが両立しているのでしょうか。デンマークに暮らした生活者の目線から、その理由を解き明かしてみます。

 

【日時】

 8 月 7 日(月)16:00-17:30

 

【場所】

 大阪経済大学大隅キャンパス B館32教室

研究会(第4回)

【報告タイトル】

 経営におけるダイバーシティ&インクルージョン(DI

 

【講師】

 船越 多枝(大阪経済大学)

 

【コメンテーター】

 串田ゆか 氏(株式会社 Jみらいメディカル)

 

【概要】

  昨今、ダイバーシティとインクルージョン(D&I)の推進は、経営の重要課題として取り上げられています。しかし、DID(ダイバーシティ=多様性)については理解が進んでいるものの、I(インクルージョン)に関しては、今一つよくわからない、という声が聞かれます。経営学におけるインクルージョンとは何か、またダイバーシティとインクルージョンはなぜセットで語られるのか。本研究会では、登壇者による著書「インクルージョン・マネジメントー個と多様性が活きる組織-」(白桃書房、2021)の内容も参照しつつ、近年、企業経営で注目度が高まるダイバーシティ&インクルージョン(DI)について理解を深めます。

 

【日時】

 7 月 26 日(水)16:20-17:50

 

【場所】

 大阪経済大学大隅キャンパス B館32教室 ※対面開催

研究会(第3回)

【報告タイトル】

 ソ連、ロシア、ウクライナの女性兵士 ―そのイメージと実態

 

【講師】

 橋本 信子(大阪経済大学)

 

【コメンテーター】

 重光 美恵(大阪経済大学)

 

【概要】

 20222月、ロシアによるウクライナへの全面侵攻が始まってから、メディアやSNSを通して、武装したウクライナ人女性の姿を目にすることが増えた。実は、ウクライナでは2021年末時点で既に軍人の約22%を女性が占め、ヨーロッパでも有数の女性兵士の割合が高い国の一つとなっていた。遡れば、男性の「領分」とされてきた戦場に女性が大量に現れたのは、ウクライナもその構成国であった第二次世界大戦時のソ連においてであった。ソ連では約80万人にのぼる女性たちが参戦したといわれる。ところが戦後、ソ連の女性兵士の実数と割合は激減し、現在のロシアでも低水準にとどまっている。本講演では、これらの国における女性兵士のイメージと実態の変遷を紹介し、それらが投げかける問題を検討する。

 

【日時】

 6 月 10 日(土)13:00-14:30

 

【場所】

 

 大阪経済大学大隅キャンパス B館32教室

研究会(第2回)

【報告タイトル】
 AIや自動化による働き方の変化

 

【講師】
 金井 猛徳(大阪経済大学)

 

【コメンテーター】

 本間 利通(大阪経済大学)

 

【概要】
 AIやロボット工学、自動運転技術など、先端技術が急速に進歩し、我々の生活や社会に大きな影響を与えている。近年注目されるようになった「Society5.0」は、情報技術を活用して社会課題を解決することを目指す社会の構想である。これにより、人々の生活がより豊かになり、社会がより持続可能なものになることが期待されている。一方で、これらの技術の進化によって今後は働き方も大きく変わることが予想される。自動化により一部の仕事はなくなり新たな職種が生まれる一方で、従来の働き方にとらわれない新しい技術の活用が求められるようになると考えられる。今回は、本プレゼンを通じて先端技術が社会に与える影響を正しく理解し、その中で自分たちがどう生きていくかについて考える。

 

【日時】
 530()14:35-16:05

 

【場所】
 大阪経済大学大隅キャンパス G42教室

研究会(特別編)

【報告タイトル】

 Business Through the Customer's Eyes

 

【講師】

 Prof. Ted Gournelos(Old Dominion大学)

 

【司会・コメンテーター】

 マルチュケ・ダービッド(大阪経済大学)

 

【概要】

 This talk will examine various ways marketers make business decisions by considering the perspective of their potential customers. We will introduce basic concepts like the "customer's journey" and the "7 P's of marketing" before turning to "design thinking," "user-oriented design," and lessons from engineering regarding customer experience. We will discuss the role research plays in effective marketing, as well as the importance of creating strong "user personas." Finally, we will discuss a few case studies of how ad agencies (and students!) have approached the problem.

 

【日時】

 5 月 30 (火)10:45-12:15

 

【実施方法】

 対面+オンライン(ハイブリッド)

 

【場所】

 対面大阪経済大学大隅キャンパス G44教室
 オンライン
:ZOOMウェビナー

研究会(第1回)

【報告タイトル】

 経営学的な観点から介護の未来を考える

 

【講師】

 田原 慎介 氏(公立諏訪東京理科大学)

 

【コメンテーター】

 舟津 昌平 (京都産業大学)

 吹田 カズヱ (介護老人保健施設和光園 事務長)

 

【概要】

 日本の介護は大丈夫なのか。高齢者介護施設は競争環境にあり,質の高い介護サービスを提供していかなければ淘汰されていく時代が到来した。質の高い介護とは何か。斬新なサービスが開発され,それを高齢者介護施設がうまく活用できれば社会が抱える介護に関する問題は解決するのか。高齢者介護施設に求められる能力が高まる一方で,行政や高齢者,その家族などからの介護に対する認識のギャップはなかなか埋まらないように思われる。今回は,田原慎介(著)『介護組織の共感ネットワーク』をもとに研究者と実務家が協力して経営学の新たな視点から,日本の介護の未来について考える。

 

【日時】

 2023419日(水)14:40-16:10

 

【場所】

 オンライン(Zoomウェビナー)