2026/9/30

問いを磨く学びが、次の一歩をつくる

前回のブログを担当された松本さんは、温かな人柄と発言で、周囲を和やかにする魅力ある方です。
松本さんとは1次選考で同じグループになり、挨拶もそこそこに一緒に知恵を絞ったのはいい思い出です。
そんな松本さんのブログはこちら
 
今回、執筆のバトンを受け取りました8期生の滝川と申します。
メーカー系商社で長く営業兼生産に携わり、ここ数年は企業審査に従事しています。
財務関連の数字に触れる機会が多く、「この数字の向こうでは、どんなことが起きているのだろう」とつい考えてしまいます。
日常でも、数字や変化に目が向くタイプです。(少し理屈っぽく見えるかもしれませんが、性格は良いと思っています。)
 
同じ数字を見ても、そこから受け取るものは人によって少しずつ異なります。
順調に見える数字の奥に、次の成長の芽を見つけることもあれば、厳しい数字の中に、長く守られてきた顧客との信頼を感じることもあります。
数字の向こうには、その企業が積み重ねてきた時間が必ずあります。
大阪経済大学の中小企業診断士登録養成課程で、私はその時間に丁寧に耳を澄まして、同期と共に問いを磨く学びに出会っています。

問いを磨くという学び

これまでの2度の実習で、企業の経営課題に向き合うとき、売上の伸ばし方、売値・原価の見直し、人材不足への対応など、
打ち手を早く示したくなる場面がありました。
あらためて学んでいるのは、答えを出す前に、その問いは本当に企業の本質に触れているのかを確かめることの大切さです。
同じ数字の変化にも、事業の歩み、取引先との関係、従業員の働き方、地域とのつながりなど、経営者が大切にする価値観が重なっています。
資料を読み込み、現場を見て、言葉を正確に聴く。その積み重ねの先に、初めて見えてくる問いがあります。
結論を単に後倒しにするのでなく、より良い一歩を一緒につくるために、丁寧に問いを磨く。この実践的な学びに、大きな手応えを感じています。

数字を人と未来につなぐ視点

財務分析や管理会計、資金構成の把握は経営の状態を理解するための大切なツールです。
売上・利益の構成、変動費・固定費の動きや資金繰りを読み解くことで、企業の強みや変化の兆しが見えてきます。数字は、経営の現在地を確かめるための手がかりです。
 
一方で、数字は結論そのものではありません。
数字を入り口にして経営者に質問し、考えを聴くことで、その背景にある理由と未来への思いが立ち上がってきます。
数字を人と未来につなぐ視点を持ち、講義と実習の往復の中で、より確かなものにできることが当課程の魅力の一つです。

素敵な同期と見つける新しい景色

実習では、企業の情報を元に同期と議論を重ねます。
そこは、自分の仮説を持ちながら、異なる見方を受け止めて事実に照らして考え直す時間です。
同じ資料を読んでいても、各々違うところに目を向けます。数字の変化に注目する人、現場の小さな工夫を捉える人、経営者の言葉から可能性を見つける人など、自分一人では見逃していたことが、同期の一言で鮮やかに見えてくる瞬間があります。
視点を持ち寄ることで問いが深まり、その問いが少しずつ提案の輪郭になっていく。
この過程を支え合って進めることは、厳しさと同時に、提案力を高める場となっています。

講義と実習を往復する

当課程では、一次試験の内容も含めた幅広い領域を学びます。
その大きな魅力は、講義で得た知識を実習で実際の企業に重ねて、そこで生まれた疑問や気づきを再び持ち帰れることです。
理論は、現場に触れることで初めて自分の言葉になります。企業ごとに置かれた条件も、経営者が描く未来も異なります。
だからこそ、企業を理解するためにその知識を使います。経験豊かな講師の方の言葉や、同期との率直な対話がその試行錯誤を支えてくれます。
一人で完成を目指すのではなく、同期と高め合いながら実務家としての基準を育てていけることが、当課程で得られる強みです。

登録養成課程を検討される皆さんへ

大阪経済大学の中小企業診断士登録養成課程は、資格取得だけを目指す場所ではありません。
地域の企業に真摯に向き合い、理論と実践を行き来し、異なる経歴を持つ同期と学び合う良き場所です。
忙しさや難しさを感じる局面もありますが、同じ目標に向かう同期や支えてくださる講師の方の存在が前へ進む力になります。
 
もし、企業のことをもっと深く理解したい、数字の向こうにいる人の思いに触れたい、そして自分の経験を誰かの役に立つ言葉へ変えていきたいと考えているなら、当課程にはそのための豊かな時間があります。
問いを抱えたままでも大丈夫です。学びの中で同期と対話しながら、その問いを少しずつ磨いていけます。
中小企業診断士としての歩みは、修了後に始まります。その前段にある今の時間を、数字と現場、経営者の想い、そして同期との議論に誠実に向き合いながら積み重ねていきます。
次にこの学びの場へ加わる皆さんと、それぞれの経験を持ち寄りながら交流できる日を楽しみにしています。
 
次にバトンを渡すのは、同じく1次選考で一緒のグループだった白井さんです。
静かな出立で、アウトプット量に定評のある白井さんのブログをぜひお楽しみに!