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【実施報告】高大連携PBL「ひがよどミッション!今より明るく楽しい東淀川区の街を創出せよ!」を実施

2023年11月01日(水)

高校生と大学生の混合チームで、地域の課題解決の発案に挑む

本学と同じ大阪市東淀川区にある大阪高等学校と連携し、地域の課題をテーマにしたPBL(課題解決型プログラム)として、「ひがよどミッション!今より明るく楽しい東淀川区の街を創出せよ!~青春革命ひがよどレンジャー~」を実施しました。高校生19名と本学学生9名が混合4チームに分かれ、大学生がファシリテーターの役目を担って高校生をリードし、チームで課題解決に向けた連携を推し進めました。東淀川区をよりよい街にするためのテーマを考え、約3週間にわたって取り組み、8月28日には東淀川区役所職員を招いて課題解決提案を行う最終プレゼンテーションを行い、チームごとに取り組みの成果を発表しました。

大学生が取り組みをリードし、高校生の活動をサポート

教育・学習支援センターが主催する今回のPBLは、高校生と大学生による混合チームで課題解決に臨むという新たな試みです。大学生はチーム内で、目的達成のための支援を行うファシリテーターの役目を担い、よりよいゴールにたどり着けるように高校生たちをサポート。プロジェクトを通じて大学生には、リーダーシップ、チームビルディング、プロジェクト管理といった力が養われることが期待されます。
 
プロジェクトは8月9日からスタートしました。課題設定に向けたヒアリング、テーマ決定、アイデア出し、実施計画の立案、プレゼンテーション準備と、取り組みを進めていきます。大学生は課題・提案内容の大枠を提示するなど活動の進行を主導し、高校生からたくさんの意見やアイデアを引き出して、活発な意見交換がしやすい場づくりを行っていきました。スケジュール管理や役割分担の決定、提案内容をブラッシュアップするための助言なども行い、チームの取り組みを支援。8月19日には中間発表を行い、東淀川区役所職員からアドバイスを受け、さらに提案内容をブラッシュアップしていきました。

4チームがそれぞれ特色ある提案内容を発表

8月28日の最終プレゼンテーションでは、提案内容を発表。東淀川区役所職員、高校・大学教員が評価を行いました。どのチームも独自の視点からユニークなアイデアを提案。審査員からは、「若者らしい斬新なアイデアが面白い」「実際に地域で問題となっている課題を取り上げており、解決へのヒントとなった」「着眼点が良く、課題解決への具体例が示されていた」などの評価をいただきました。発表後、チームそれぞれの優れていた点を評価した賞を授与。最優秀賞には、「東淀川区を国際的な街に発展させるで賞」を授与された『パイナップル』チームが選ばれました。
 
各チームは短い期間での提案・発表ではあったものの、データでの根拠なども示して論理的に課題に向き合い、魅力的で具体的なアイデアを提案できました。取り組みを終えた高校生からは、「大学生が話し合いのしやすい環境をつくってくれた」「回を重ねるごとにチームが一つになって最後まで取り組めた」「必要な時にサポートしてくれる大学生の存在が心強かった」といった声が挙がりました。大学生がチームを上手く支援できたことがその言葉からうかがえます。大学生側にとっては、高校生ならではの発想や考え方に新しい気づきが得られる場面があり、チームをリードする上での多くの学びもあったと言います。高校生と大学生が協働することでお互いが刺激を受け、より一層学びを深められたプロジェクトとなりました。

各チームの発表内容

【チーム:パイナップル】
地域在住外国人との文化や習慣の違いから起こる摩擦解消のため、交流イベントを学生が主催。スポーツやゲーム、食などを通じて交流を深めていくことを提案。
 
【チーム:レペゼンヒガヨド】
東淀川区のマスコットキャラクターの要素を取り入れた「カカシ」づくりを提案。住民が手作りしたカカシで街を装飾し、SNS等でPRして地域に注目を集める。
 
【チーム:コチケケ】
楽しみながら防災の知識が身につく「防災運動会」の開催を提案。防災の意識向上に加え、イベントを通じて人のつながりを災害時の共助や防犯対策などにも活かす。
 
【チーム:平均年齢18歳】
現状では若者の遊び場が少ないため、スケートパークを整備。商店街の商品を販売するキッチンカーと飲食可能な広場なども併設し、どの世代も利用できる場所づくりを提案。
 

教員・大学生(最優秀賞チーム)の声

濱田 真輔 教授(教育・学習支援センター)
大学生はサポート役という役割を理解し、世代や考え方の異なる高校生をリードしてチームづくりをするために、試行錯誤して工夫していたのが分かりました。苦労しながらも一つの結果を導き出した経験は、学生たちに自信をもたらしたと思います。

森川 竜和さん(経営学部3年 チーム:パイナップル)/写真・左から3番目
チームづくりをする上で、これまでの学生生活で多くの人と交流してきた経験が活かせたのではないかと思います。役割分担を主導して取り組みを進めるなどリーダーシップも発揮できました。自分の強みを再認識できたので、今後の就活に役立てていきたいです。
 
清水 真央さん(経営学部1年 チーム:パイナップル)/写真・右から1番目
チーム内では、客観的な視点からの意見を伝えることを意識しました。今までの私は人に任せてしまいがちでしたが、今回は自分の考えを発信できたのが成長したところ。チーム全員が一体となって取り組める環境づくりが難しかったけれど、自分なりに配慮することができました。