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14.03.10
斉藤栄司教授退職記念講演
斉藤栄司教授退職記念講演
 2014年3月10日にD32教室で斉藤栄司教授の退職記念講演が開催されました。斉藤先生の長年の研究テーマである金型産業について、「中国製造業の量産技術力の到達点:自動車向け大物プラスチック部品用金型地場メーカーの調査報告」と題して、お話しくださいました。
 講演ではまず、自動車や電気機械などの部品製造の基盤であり、「マザー・ツール」とも呼ばれる金型について、その特徴が詳しく説明されました。
 次いで、2010年までは金型生産額で日本が1位であったのが、その後中国に追い抜かれた歴史が紹介されました。日本では、バブル崩壊まで製品メーカーと金型企業が長期的取引関係で結ばれていたものの、バブル崩壊後はメーカーは金型を韓国や台湾から調達し、日本の金型産業は苦境に立たされたことが説明されました。一方中国では、90年代には金型を外資企業から調達していたのが、2000年代には外資の技術を取り入れることで電気機械の部品の金型を外資企業に供給するまでに成長した経緯が紹介されました。
 その上で、中国の金型産業の現状について、金型産業の集積地である浙江省台州市黄岩地区をご自身が調査された最新の結果が紹介されました。現在では、黄岩地区の金型企業は欧米向けに自動車の大物部品の金型を供給するまでに成長していることが示されました。一方で、技術面、特に、納期やショット・サイクル(部品形成に要する時間)では日本の金型企業には及ばない点やオリジナルの金型開発にはまだ対応できないという点が指摘されました。
 講演の最後に森詩恵教授から花束が贈呈されました。なお、斉藤先生は、本学の中小企業・経営研究所にて、金型産業について継続して研究されるとのことです。先生の益々のご活躍をお祈りいたします。  
経済学部教員:川森智彦
13.08.02
経済学部FD新任教員研究報告
経済学部FDの様子
 私は当初はマクロ経済学のミクロ的な基礎等に興味を持っていましたが、日本銀行のさまざまな仕事を経験するうちに、金融システム、中央銀行制度などより実務面に興味をもち、さまざまな国際会議などで海外中央銀行の仲間とともに議論する一方研究も進めてきました。

 第一のテーマが、日本経済とりわけ「バブルの生成と崩壊」です。日本は1980年代後半にバブル経済を経験しましたが、その後欧米先進国のみならず、新興国も含めてバブルを経験したことから、日本の経験に再び注目が集まっています。またバブル経済の原因は、当初は財政金融政策の誤りとされたのですが、その後金融自由化の影響、金融システムの問題などその原因をより広範に捉えるようになってきています。私が日銀の服部氏、プリンストンのシン教授とまとめた論文は、しばしば国際的にも引用されますが、日本のバブルの生成過程を金融システム面からとらえ、金融自由化の影響などを指摘したものです。実はこのプロセスは、最近の世界的な金融危機の引き金となった米国のサブプライム問題とよく似ています。

 第二のテーマが、アジアの金融統合です。アジアは貿易産業面で結びつきを強めてきていますが、金融サービスにはまださまざまな障壁があり、金融統合はこれからの課題です。金融統合というと、欧州の先例に倣いユーロのような共通通貨が想定されますが、欧州では、銀行間ネットワークの整備、各国法制をまたがる欧州全体の法整備など、金融制度面の一体化がすすめられています。私はアジアを念頭にこうした欧州の動きに興味を持っています。

 第三のテーマが中央銀行の独立性です。中央銀行はいつの時代も経済の中心に位置していますが、政治との緊張を強いられています。この問題は大きく言えば、政治と経済の関係を象徴するものです。今後日本経済が自立的に発展していくうえでも、政治と経済の関係は重要であり、今後も広い視点から研究を進める予定です。  
経済学部教員:高橋亘
13.08.02
経済学部FD新任教員研究報告
経済学部FDの様子
 2013年6月7日(金)に開催された経済学部FDでは、これまでの研究成果の一部として、「原子力発電所と過疎自治体―福井県三方郡美浜町を事例として―」について報告しました。報告では、原子力発電所が集中立地する福井県の三方郡美浜町を事例として取り上げて、原発立地自治体の経済及び財政構造がどのような構造を有しているのかについて報告しました。報告の要点は、以下の通りです。

 第1に、福井県美浜町において原発が立地された経緯について、アメリカの核政策のグローバル化という外的要因と、原子力の平和利用や福井県及び美浜町の原発誘致に関する政策論理など国内的な要因の両面に着目した。第2に、日本政府は1970年代から原発を受け入れるというリスクの「代償」として、「電源三法交付金」制度を活用しながら原発立地の促進をはかってきた。第3に、美浜町としては、原発誘致によって期待された財政的なメリット(固定資産税収の増加、交付金収入など)を活かして、地場産業の育成による過疎進行の抑制というシナリオを描いていたが、現在のところ地場産業の育成と雇用の創出は実現していない。むしろ、経済及び財政構造が原子力発電所に依存するような構造となっている。

  報告後には、電源三法交付金制度や、美浜町の経済構造、地域活性化策としての評価などについて質問がありました。いずれの質問も、今回の論文のなかで課題として残されていたものであり、今後はこれらの課題を踏まえながら、今後予想される原子炉の廃炉にむけたプロセスにおいて、財政の果たすべき役割に関する研究を進めていきたいと考えています。
 
経済学部教員:塚谷文武

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